キャリアスマイル派遣 | 介護職・看護職・保育職の求人・転職サイト

看護目標の目安を紹介!看護師と看護実習生が知っておきたいこと

看護師や看護実習生にとって、目標を設定することはとても大切なことです。
目標を立てることは、皆さんの看護師キャリアにとって重要な意味を持ちます。

本記事では、看護目標を立てる意味、看護職経験年数別の目標例、看護実習生の目標例についてご紹介します。

目標を立てる意味

看護師として働くうえで、看護目標を立てることは重要なことです。
看護目標を設定することで、現状を把握することができ、自分にとって何が課題であるかを明確化できます。
課題がわかれば、スキルアップに向けてモチベーションを高めながら業務に取り組むことができるでしょう。

また、看護目標と日々の記録は、人事評価における重要な資料になり、適切な評価を受けやすくなります。
加えて、見返すことで自分がどのような道のりを辿っているのか、課題を解決できているのかの指標にもなります。
このようなことから、看護目標を立てることは、看護師としての成長やキャリアアップのために大切なことであるといえるでしょう。

看護職経験年数別の目標目安

看護師

目標として設定する内容は、看護師としてのスキルや経験によって異なります。
ここでは、看護職経験年数別の目標目安についてご紹介します。

1年目

1年目の看護師は、スキル・経験はまだまだありません。
それは逆に、これからの伸びしろに溢れた人材であるともいえます。
そのため、看護師として働くうえでの基本的な姿勢や接遇スキル、業務の基本を学ぶことが目標となります。
あまり高すぎる目標を立てるよりも、看護師として第一歩を踏み出すために必要なことを目標とするのがおすすめです。

たとえば、以下のような目標を立てるとよいでしょう。

  • 患者さんに寄り添って接して、快適に院内で過ごせるように環境整備について学ぶ
  • 社会人/医療業界人としての接遇やマナーを学び、円滑に業務を進められるようにする
  • 消耗品や薬品などのコストを理解し、無駄なく大切に使用する

2~4年目

2~4年目の看護師は、1年目と違い看護師として独り立ちして、多くの経験を通じてスキルを学んでいく時期です。
また、先輩として新人看護師の手本になるように意識を持つことも必要になってきます。

2年目の目標例
「知識・スキルの向上のため、院内および院外の研修に参加する」

3年目の目標例
「さまざまな看護技術を単独で確実に実践するだけでなく、後輩へ適切に指導を行う」

4年目の目標例
「患者さんに優しく接することはもちろん、潜在的なニーズを汲み取って臨機応変に看護を行う」

5年目以上

看護師5年目になると経験を積んでスキルも磨かれてきて、先輩またはリーダーとしての業務に慣れてきます。
そのため、将来的なキャリアプランについて考え始めることも増えてきます。
看護目標を立てるうえでは、長期的なキャリアプランの実現のため、取得すべき具体的なスキルや経験について意識するとよいでしょう。

5年目以上の目標例
「日常の業務はもちろん、院内外の研修に積極的に参加し、資格取得も含めて専門分野における看護実践能力の向上を図る」

10年目以上

看護師10年目以上になればベテランであり、新人教育や現場をまとめる役割が求められるようになります。
また、後輩指導や看護師長のサポートを行う管理職の看護主任になることもあります。
そのようなことから、自分自身だけでなく、働く医療施設の理念や方針を理解したうえで目標を設定する必要があります。

10年目以上の目標例(看護主任の場合)
「インシデントレポートを速やかに確認・分析し、再発防止案を作成して一般看護師へ適切に指導する」

看護実習生の目標目安

看護実習生

看護実習生の目標は、「行動目標」「看護目標」「学習目標」の3つから成り立ちます。

  • 行動目標:看護実習にてどのように行動すればいいの
  • 看護目標:患者さんへどのような看護を提供するべきか
  • 学習目標:看護実習でどのようなことを学びたいか

これらの目標を明確にすることで、実習期間中の行動で迷うことがなくなり、患者さんともスムーズにコミュニケーションを取れるようになります。
そして、実習ならではの学びを得ることができ、将来の看護師としてのキャリアに役立ちます。

看護実習生の目標は看護学校や学年によって変わります。
そのため、目標を立てる際には、実習の目的を理解したうえで、実習先に合わせた設定をすることが大切です。

訪問在宅看護実習

訪問在宅介護実習では、訪問看護ステーションや地域包括支援センターなどが実習場所になります。
療養者さんやそのご家族に寄り添うことはもちろん、支援システムや療養環境について理解を深めながら、一人ひとりにあった生活ができるようにサポートするための看護を学びます。
看護実習生の目標はこのようなことを踏まえたうえで立てることが大切です。

訪問在宅看護実習の目標例
「在宅ケアにおける看護師の役割とともに、在宅ケアチームの連携の必要性について学ぶ」

統合看護実習

統合看護実習とは、これまでに学習・経験してきた看護知識やスキルを活かし、臨床現場に近い環境にて実習を行うものです。
看護実習生ではありますが、医療チームの一員としてよりリアルに、現場でどのような役割があるのか、どのように行動すべきなのかを学びます。
このようなことを踏まえたうえで、看護実習生の目標を立てましょう。

統合看護実習の目標例
「複数の患者さんの看護を行う際、優先順位や時間管理を考慮したうえで適切に実践する」

母性看護学実習

母性看護学実習とは、妊娠期・分娩期・産褥期・新生児期の母子とそのご家族についての理解を深め、対象の健康を維持促進するために必要な看護について学ぶものです。
生命の誕生に関わる実習であり、相手を尊重した態度や適切な看護・サポートが求められます。

母性看護実習の目標例
「産褥期における身体的・精神的変化とともに社会的変化について理解し、母子に対して必要な看護を計画・実践する」

小児看護学実習

小児看護学実習では、あらゆる健康段階にいる小児とそのご家族について理解を深めるとともに、適切な看護を実践するための基礎能力を養います。

小児看護学実習の目標例
「小児を一人の人として尊重し、成長発達に応じた日常生活のサポートや学習・遊びのサポートができる」

老年看護学実習

老年看護学実習は、高齢者施設で行う場合と病棟で行う実習があります。
前者の場合は、地域で暮らす患者さんとそのご家族を取り巻く環境について理解したうえで、生活支援や必要な援助について学びます。
病棟の場合は、患者さんとご家族について理解し、抱えている健康問題に応じて看護を行う能力を養うことを目的とします。

老年看護学実習の目標例
「患者さんとそのご家族のこれまでの生活や価値観について理解して、身体的・精神的・社会的側面から捉え、必要な援助や支援の方法について学ぶ」

着実に前に進むための目標設定が大切

目標を立てることは、看護師や実習生にとって将来に向けて正しくステップアップするために大切なことです。
無理に背伸びをして高い目標を立てる必要はなく、自分の経験やスキルに合わせて着実に前に進める目標を立てましょう。