
主婦や他業種の社会人からでも看護師は目指せる!採用されるまでの流れ
「看護師として働いてみたい」と考えたことのある主婦や他業種の社会人の方はいませんか?
しかし、看護師になるための看護学校の費用や選び方など、気になることはたくさんあるでしょう。
本記事では、看護師免許を持たない主婦や他業種の社会人が看護師になるまでの流れや必要なこと、多くの方が気になりやすいポイントをご紹介します。
目次
主婦や社会人が看護師になるまでの流れ
看護師になるためには、法律で定められた看護師教育を受け、さらに看護師国家試験に合格しなければなりません。
最終学歴が高校卒業以上であれば、看護学科のある大学や看護短期大学、看護専門学校など、最短3年の教育課程で国家試験を受けることができます。
もし最終学歴が中学校であれば、看護師養成課程校に5年通う必要があります。
主婦や他業種の社会人の人でも、看護学校に通って試験に合格し、看護師免許を取得すれば看護師として働けるようになります。
また准看護師の資格を持っている人も、看護師の教育課程を受けて国家試験で合格しなければ、正看護師にはなれません。
准看護師の人は定時制や通信制の学校に通う方法もあり、働きながら2~3年かけて看護師を目指すことが可能ですが、入学条件として3年もしくは7年以上の実務経験を要する学校もあります。
看護学校について知っておきたいこと
看護学校を選ぶ前に「ライフスタイルに無理がないか」「経済的な負担」「将来どのように働きたいか」をチェックしておく必要があります。
1日のスケジュール
看護学校では、基本的に1日かけて授業を受けるため、社会人が仕事を続けながら通学するのは難しいでしょう。
また、主婦なら1日をどのように過ごすかイメージをしておき、家族に協力してほしいことを具体的に決めておくとよいでしょう。
通常の授業開始を朝8時とすると、それまでに自分と家族の身支度、お弁当づくりや洗濯、子どもの登園、などを済ませる必要があります。
授業終了が16時ごろだと仮定して、そこから買い物やお迎え、夕食の支度など、子どもが寝るまで慌ただしい生活が想像できるでしょう。
寝かしつけが終わってから課題や授業の復習、テスト勉強などに着手できる環境が整うことも少なくありません。
実習の日は通常の授業よりも朝早く病院へ行ったり、レポート作成などで放課後に居残りしたりすることもあります。
家事のルーティンや、子どもの病気やけがによる急なお迎えや休み対応など、家族としっかりと話し合っておきましょう。
一般的に必要な学費
看護学校にかかる学費は、通学する学校により異なります。
入学金や授業料、設備費など基本的な費用に加え、実習費やユニフォーム代、保険料など、通常の学校とは必要なものが異なります。
看護専門学校の平均的な学費は250~300万円程度、看護短期大学は300~350万円程度です。
看護大学の場合は、国立であれば250~300万円程度ですが、私立なら500~700万円程度かかります。
もし、経済的に学費の支払いが難しい場合には、奨学金制度を検討しましょう。
支援の条件や金額、返済の要・不要などを確認して、必要な金額と返済プランを練って利用するとトラブルが起こりにくいです。
病院の奨学金制度なら、看護学校卒業後に一定期間働くことで、返済の減額や免除をしてもらえます。
就職したい病院が決まっている場合は、奨学金についても調べてみるとよいでしょう。
看護学校の選び方
少しでも早く看護師として働きたいのであれば、3年で国家試験が受けられる看護専門学校や看護短期大学を選びましょう。
看護大学や統合カリキュラム校の教育課程は4年かかりますが、より専門性の高い教育が受けられるため、専門看護師や保健師、養護教諭などキャリアの幅が広がります。
看護専門学校や看護短期大学に入学してから、保健師や助産師、教育機関や研究機関などへ進路を変えたい場合には、卒業後に大学へ編入することもできます。
主婦や社会人が看護師を目指すうえで気になること
ここでは、看護師免許を持たない主婦や社会人が看護師を目指すうえで、気になりやすい点を紹介していきます。
看護学校への入学者の年齢・割合
看護学校に入学するのに年齢制限などはなく、他業種の社会人を経験してから看護師を目指す人は多くいます。
しかし、看護学校に入学する人を年齢別にみると「20歳未満」の人が9割近くを占めており、「25~29歳」と「30歳以上」の人を合わせても1割程度です。
子育てとの両立は可能か
主婦や他業種の社会人となると、子育て世代の方もいらっしゃるでしょう。
看護学生は日々の勉強だけでなく、長期間の看護実習や看護研究などもあります。
家事や子どもとの時間は細かくスケジュールを調整できても、実習期間中は家族の協力が必要不可欠です。
入学前に、学校と家庭の両者にどれぐらい理解してもらえる環境であるかを必ず確認しておきましょう。
看護師を目指す理由
主婦や他業種の社会人として生活を送っているなかで、なぜ看護師を目指してみようと考えたのか明確にしておき、できれば言語化しておきましょう。
「今の業種よりも高い給料を得やすく働き口も多いので将来性を感じた」「家族など身近な人が闘病する姿をみて看護師になりたいと考えた」など理由やきっかけはさまざまでしょうが、どれを明確に言語化しておくと学校や職場を選ぶ際にブレなく、働きだした後のモチベーションも維持しやすくなることでしょう。
主婦や社会人が看護師になるメリット
主婦や他業種の社会人が看護師になることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
働き先が多い
看護師はどの地域でも働ける場所がたくさんあり、転職しやすい職業です。
たとえば、看護師といえば病院や診療所のイメージが強いですが、高齢者施設や保育所、訪問サービス、一般企業、学校など働く場所は多様です。
また、正社員やパート、派遣、夜勤専従など雇用形態も数多くあるので、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
収入が安定しやすい
令和5年の厚生労働省のデータでは、日本人女性の平均的な年間給与は262万円で、男性の350万円と比べると、約25%も少ないということが明示されています。
看護師は全国平均で508万円と給与が高く、主婦が看護師として働くことができれば、収入の柱が2本になるので経済的な余裕ができます。
さらに、看護師は社会生活に欠かすことのできないエッセンシャルワーカーのひとつです。
将来的にも高い需要があり、よほどのことがない限り職を失うことはないでしょう。
出典:厚生労働省/job tag「看護師」
自分に自信が持てる
看護師の仕事は、国家資格を保有した方が責任を持って従事しているものとして尊敬され、患者さんから感謝されることも多い職種です。
責任の伴う大変な仕事ですが、看護師であることが自信につながります。
また、看護師は患者さんへの接遇や医師などの多職種との連携が必要で、日々膨大な雑務をこなすため、高いコミュニケーション能力やタスク管理などが求められます。
他職種の社会人として活躍してきた方であれば、同僚と協力して業務をこなしてきた経験が必ず生きる場面があることでしょう。
身のまわりの環境を確認してから看護師を目指してみよう
看護師は責任を伴い、職場によっては多忙ではありますが、就職先や経済面の悩みを解決してくれる可能性の高い職種です。
主婦や他業種の社会人が看護学校に通うのは大変なこともあるかと思いますが、得られるメリットも多いといえます。
身のまわりの環境のことなども判断しながら、将来を見据えて「看護師」というキャリアを検討してみてください。
